少年チームやクラブ活動に始まり、いつかはプロの道へ進むこと。志ある若い選手にとってそれは比較的現実的なものとなり、近年では海外リーグへと羽ばたく選手も少しずつ増え、活躍が大きく報じられるようになりました。
日本でJリーグが発足して20年あまり。少年たちの「将来の夢」一位は「サッカー選手」。
それも「プロになりたい」から、今や「海外でプレーしたい」「世界の有名選手と一緒に戦いたい」と、どんどん大きく膨らんでいるでしょう。
各国にリーグがある中、イタリア・カルチョリーグは歴史も古く、最高峰セリエAのみならず名門と言われるチームがたくさんあります。
100年近い歴史のなかで熟成と革新を繰り返した技術・戦術のレベル、そこへ世界中の選手たちが集まっているのです。
そして、これを支えるのは下部リーグの試合すらテレビ中継される国民のサッカー熱、出資を惜しまない多くの企業やスポンサー。国全体に世界最高レベルと呼ばれ続けるカルチョ文化の土壌があるのです。

国内プロ、そして代表選出、国際的な大会での活躍で注目を集め、スカウトの目に止まり海外チームに合流…いま海外で活躍する日本人選手のほとんどがその道程を歩んでいます。
しかし国際的なプレーヤーになるためにはこれ以外にも方法はあります。それが留学や海外チームセレクションへの挑戦。
世界レベルの指導者、ライバル、環境のもと、より高い技術やスキルを磨きつつ、自分の目指すチームのセレクションにもチャレンジする。
そして、ここだけで得られる大切なもの…国内で実績あったにもかかわらず初の海外挑戦で不振に終わる選手たちを悩ませるものは？海外リーグで必要とされる独特の感覚や知識、またそこでの順応力やチームとの調和力。この重要な素地を、先駆けてつくり上げることができるのは留学の大きなアドバンテージです。
日本人選手の活躍で、日本人のサッカー・フットサルに対する海外からの評価や見方もかわりつつある今、中高生やユース世代、セミプロや現役国内プロなどの年齢を問わず、その門戸は思う以上に大きく開かれており、
これまでカルチョファンタスティコが多くの選手をサポートし、羽ばたかせてきた実績もまたそれを裏付けています。

高度な指導による高度な技術や戦術の習得、高度なライバルとの競い合い…選手にとって留学の目的と得られるもの、それは純粋にサッカーに関することに相違ないでしょう。
ただカルチョファンタスティコは、留学をサッカーを通じた人間教育、国際人としてのスキル習得の場でもあると考えています。
幅広い語学はもちろんですが、様々な文化や国民性、思想や価値観をもつ世界各国の人たちに触れ、まずは相手を知ること、自分を知ってもらうこと、そして互いを理解しあうこと。それによって和が作られることを知り、和はさらに多くの友を巻き込み大きくなるということを、選手たちはその身で実際に体感できるのです。
どんな相手とも親交を深められる国際人としてのスキル、人間力は、もはやサッカーにとどまらず社会、特に国際社会に羽ばたく若者に絶対に欠かせないものです。将来的にもこの留学はきっとかけがえのない、大切な経験となることでしょう。
そしてありがたいことに、最初からイタリア語で100点をとれるほど完璧にマスターできていなくてもいいのです。なぜなら、選手たちには万国共通のルール、喜怒哀楽を共感できるツールであり最高のジェスチャー、カルチョがすでにあるのですから。

当時わずか17歳の吉田輝も一人イタリアの地に立ちました。
10数年前といえば今ほどネットの情報もない時代。日本語が全く通じないどころか日本人ひとりいない街で生活し、チームでは体格の大きな選手たちの中に飛び込んでいく…なにもかも自力で切り開くしか道はありませんでした。
ただひたすらイタリアという国、イタリア人というもの、イタリアというステージを学び、吸収して順応していくこと。そうすることで、かつて友達どころか知り合すら一切いなかった少年を、やがて友として認め、挫けそうなときには励まし、支え奮い立たせてくれる大切な仲間が出来たのです。それはチームメイトだけじゃなく、イタリアで新たに出会った人々、応援してくれる街の方たち。
やがてスカウトの目に止まり、セリエAや名門チームでも主力選手として活躍。そして現在でも唯一となるイタリアから「日本代表への逆輸入」という凱旋を果たすなど、実績を手にし注目を浴びるようになると、さらに交友関係はひろがります。
世界的スター選手とのフレンドシップが転じてビジネスを起こしたり、日本から渡ってきた有名選手とともにチャリティー活動を発起したり。また選手としてだけじゃなく様々なチームの指導者、コーディネータ－、スカウトといった有力なカルチョ関係者との深いリレーションシップ、強固なコネクションで結ばれ、近年ではついにオーナー兼選手としてチームを率いるまでになりました。
いうまでもなく、この独自にして強固なコネクションは、カルチョ・ファンタスティコ最大の武器でありバックボーンとしても活かされています。